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英語偏差値30からカナダ東海岸St.Thomas Universityに留学。卒業後2009年4月、某財閥系総合商社へ入社。
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更新!!!10月初!!!
今週の水曜日に政治哲学のエッセイを無事提出し、
来週の水曜日締め切りの社会学(例の)エッセイの
リサーチリザルトを整理している所。
これがまた面白い。スポーツが人間の行動に与える影響。
子供、大人、プロ、それぞれスポーツをする時期によって
影響が違うんだ。男女でも違いがでる。
情報が膨大なので整理できたらまた書きます。
白菜の浅漬けを作ったら
予想以上に白菜が柔らかくて不味かったのでちょっとイライラ。

今日は、政治科学を勉強していて感じるアンビバレンスについて。
はい、意味わからない人は自分で調べてね。
大学2年辺りで、自分の頭の中で
政治学を消化し始めた頃から
自分の中でずっと感じてた事。


                                                             ラファエロ. アテナイの学堂

''Politics as the Master Science of the Good''
                      (「善」の科学、としての政治学)
                   -Aristotle. Nichomachean Ethics. Book I.

アリストテレスはこう言った。
全く意味不明だと思うので、軽く説明します。
昔のギリシャ(BC.400とか)では、小さな都市(ポリス)たちが、
今で言う「独立国家」、「国」として、互いに戦争したり、
その都市同士で外交したりしていた。
ソクラテス、プラトン、アリストテレスは、
彼らの哲学の1つのテーマとして、
「善」''goodness''とは何か?と考えていた。

「善」っていうのは、言い変えれば、究極の幸福、究極の良、
すべてにおいて悪い事が1つもなく、すべてが幸せである状態。
人はみな幸せで、欲望とかもすべてコントロールして、
都市も完璧な状態。
汚職は無いし、その市民は幸せだし、
そういう都市は究極の「善」を持っているので滅びない。
という事は、人の幸せは
都市がちゃんと機能しているかどうかに掛かってくる。

都市がちゃんと機能して、市民にできるサポートをして、
そうすれば市民も国を愛するし、その国のために献身する。
そのために必要な都市の「善」、理想的な国家とは何か、
その「善」を求める学問を、都市(polis)+学問(-ics)として、
政治学(politics)、としてアリストテレスは定義した。

アリストテレスはpoliticsを''supreme science''(至高の科学)と呼ぶ。
なぜなら、都市の治安無しにして人々は安全に暮らしていけないし、
それ無しには他の科学、たとえば心理学、社会学、電子工学、文学、
全て存在し得ないから。政治学無しに他の科学は存在する事ができない。
と言ってる。

それをルーツにして、国同士がどうやって関係しているのか、
1つの国(polis)がどうやってうまく機能できるのか、
理想的な国家の形とは何か、
そういう事を勉強するのが現代の政治科学。

「至高の科学」とまでは俺は思わないけど、
人たちの幸せを追求して、
自分のするべき事を世界の動きの中に見出す事は必要だと思う。
アリストテレスの考えが自分に大きな影響を及ぼしている事も確か。

自分が政治科学を勉強してるのは、こういう自分の信条があるから。
だから飽きたりしないし、知りたい事はどんどん調べるし、
自分がある程度信じる道もある。
自分が生きている間に何も知らないで生かされるより、
自分の国の、そして世界の動きを知って、
その中で自分の生き方が見つけられたらそれは理想だ。
俺は政治科学を勉強している事に誇りを持ってる。
日本にずっといたらそうは感じなかっただろうな。

ただ、政治科学を学ぶ上で、大変な事、悲しい事ももちろんある。
1つは、政治の話題で話が進むと、
どうしても敵意のようなモノを与えてしまう事。
お前だけだよ、って言われたらそれまでだけどね。笑

国際情勢の話とかしてるとさ、
相手の意見と食い違いがあると、
どうしても自分の意見を主張したくなる。
沢山の事実と情報に基づいて自分の意見を考えてるわけだから。

ただ、「消費税を上げるのは嫌」とか、「韓国ムカつく」とか
感情だけで言われても、それに納得する事はまず無いし、
むしろ軽はずみにそういう事を言うのが信じられない。
消費税を上げるのには、合理的であれなかれ理由があるはずだし、
韓国が日本を嫌いなのにも最もな理由がある。
それを知らずに軽はずみな主張はできないと思う。
相手が政治科学とってる人ならこのペースで話が進むけど、
相手が政治を取った事が無かったりしたら、やっぱり気を使う。

こういう事もあって、政治学は
すごくトゲトゲしい学問だって思われる事がある。
それが少し悲しい所かな。

だから、そういう時はあえて自分の意見は言わないようにしてる。
話題に関係する事実を自分の知ってる範囲でできるだけ教えて、
考えてもらう機会にしてもらいたい。それが俺にできる一番の事。



もう1つは、政治科学のあまりの客観性に反吐が出る事。
俺は割と感情的な方なので、日本の話題が授業で出たりして、
''the nuclear bomb dropped in Hiroshina killed 140,000 people''
(広島の原爆で14万人死んだ)とか、
''the nuclear bombs dropped in Japan 
                                       were the prologue to the Cold War, right?
''
(日本への原爆投下は冷戦への序幕だったんでしょ?)
とか、余りにも客観的に、どこでいつ何人死んだ、だとか、
この殺戮はこれに繋がってるんだよね~、なるほど、とか
ワクワクしながら言われると、腹が立ってしまう。
お前(カナダ)も二次戦参加しただろ、
在カナダ日本人隔離しただろ、と。

こんな風に、実際に被っても無い被害を
数値だけで天秤にかけてるような印象を受けると、
政治科学が心から嫌になる。
自分だって実際に原爆受けたわけじゃないけどさ、
それなりの自覚は持つよ、絶対。

                Aug. 9th. Nagasaki.
                                (8月9日の長崎)  

逆に俺だってアフリカで今起きてる殺戮とか、
かつてのヒトラーのホロコーストとか、
実際に知りもしないのに分析して、
自分の知識にしたような気になってる、
って当事者から言われてもしょうがない。
被爆国の国民として、
そういう悲しみを感じる心はあるとは思うけど、
やっぱり勉強するのが辛い事実もある。
こういう時は政治学が心底嫌いになる。

さらに、自分たちが行ってきた非道。
南京虐殺とか朝鮮侵略だとか。
そういう事からも目を反らせなくなる。
みんなに聞かれるからね、どう思う?
何があったの?どうしてやったの?って。
そう聞かれて答えられない事がある度に、
今まで自分が知らなかった事を
心から恥ずかしく思うし、悔しいし、
知らなきゃ!!!!!って思う。
これも日本じゃ感じない事。

自分の生き方を見つけるために
政治科学を自信をもって学んでいるけど、
どうしてもそれに伴って辛い事、
苦しい事も勉強しなきゃいけない。
それを乗り越えて自信にも繋がるけど、
それによってトゲトゲしくなっちゃったり。
恥ずかしい思いもするし、悔しい思いもする。


政治科学やってると、
こういう相反する感情(アンビバレンス)をすごく感じる。
留学しながら政治を勉強してる人は、少なからず
こういう事感じたことがあるんじゃないのかな。

 

それでも、政治科学と人権学、
それだけは自分に必要な学問だと思って、
日々楽しく、時には辛く、精進しております^^。。

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無題
ごめん。サラっとしか読んでないけどすごい勉強なります☺ 毎日すごい勉強してるのがうかがえます。
今度コピーしてじっくり読ませていただくねd(ゝc_,・。)♪
国によって安倍さんについての見出しが全然違うのはおもしろいね~タイムズはまじ変だわ~でもフランスは下からのアングルでちょい悪親父っぽくてイカスね。笑
saechan EDIT
at : 2006/10/06(Fri) 10:33:26
無題
>>さえちゃん
あ、久しぶり^^
そんないきなり謝らなくても^^笑 政治学って日本だとメジャーだけど考え出だしたら意外と深いんだよね。こう写真眺めてるだけでもどんどん知識つくからね。勉強になる、って言ってもらえて恐縮です^^これからも違った視点で世界の動きを流していきます。大学の方はどうですか?色々話聞かせてね。キョンギュンさん元気?
いまゆ EDIT
at : 2006/10/07(Sat) 13:08:33
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HN:
Imayu
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1985/05/13
趣味:
ドラム・筋トレ・読書・旅行・絵描き・マグカップ収集 etc...
自己紹介:
英語偏差値30の高校時代を経て、カナダ東海岸、St.Thomas Universityに留学。政治科学と人権学を専攻。専門はアフリカ人権問題とドイツ政党政治。2009年4月付けで、某財閥系総合商社へ入社。

先進国に生を受けたからには世界を相手に何か出来る事が、すべき事があるんじゃないか。「『日本人として』、世界という舞台で闘い、途上国の人々の未来を創る」という夢に向かって邁進中。ビジネスを通した途上国貢献の道を模索中。

''Watch your thoughts; they become words.
Watch your words: they become actions.
Watch your actions: they become habits.
Watch your habits; they become character.

Watch your character; for it becomes your destiny.''

※メール→imayu_canada[at]yahoo.co.jp(ブログ用)
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