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英語偏差値30からカナダ東海岸St.Thomas Universityに留学。卒業後2009年4月、某財閥系総合商社へ入社。
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さて、内定式ももう終わったことだし、
唐突だがここに、
なぜ僕が総合商社を就職先として選んだか、
を纏めておきたい。

在学中から聞かれる事も多かったのだが、
実際に話し始めると止まらないので、
いつかブログにまとめようと思っていた。

しかし、
自分がこの就職先を
100%納得して選んだわけではないので、
(内定してしばらくは確かに浮かれていたが)
そしてそれを実際に内定が確定する前に
ウダウダ書いて変な誤解を生んでも困ると思い
今まで書かないでいた。

なので今日からここに整理しておく。



          


国際貢献。


漠然と、しかし断固とした夢を持っていた自分は、
将来どうにかして発展途上国の人々の生活を助けたい、と考えていた。

僕がこんな思いを持ったきっかけは、
大学生活での多くの友人との出会いだった。



何故かラテンアメリカ、アフリカからの友人が多かった僕は、
日頃から彼らの母国の悲惨な現状を聞かされてきた。
''you guys are so lucky to be born in such a good country.''
そんな事を考えたことも無かった自分は、
この友人の何気ない一言に心臓を打ち抜かれ、
答えに窮した。何も言えなかった。


大学2年の時、アフリカ人の友人が
スーダン(ダルフール)研修を企画しているのを手伝った。
実際にNGOオフィスのヘッドも経験したことのある
10種類程の言語を操るナイジェリア人で、変わり者。
俺も含めて周りとは中々ウマが合わず苦労もしたが、
自分にも何か世界に出来る事があるのかと思うと、ワクワクしていた。

まさにその瞬間にダルフール情勢が悪化。研修はもちろん挫折。
いつでも遠い大陸で起こっていたはずの悲惨な出来事が、
この時初めて身近に感じた。

''We can't actually change this world.
In Africa, people will continue to kill and die.
The only thing we can do is to make people aware of this fact,
so it will...will probably make a difference.''

この言葉に僕は納得していなかったが、何も言えなかった。
その時の友人の悲しそうな顔を僕は忘れない。


そしてクラスでは、
人権学で世の中の残酷さ、理不尽さをこれでもかというくらい痛感させられ、
政治科学でそれらを、「AだからBなんだ」とドライ(ロジカル)に学んだ。
実際に何かしなければ世界は変わらない。
しかしそれには僕一人では到底太刀打ちできないような壁がある、
そんな矛盾を日々感じた。

人権学部の生徒が、
''We must dooooo somethiiiiiing!! Yes! We have to!''
と高揚するのをドライに見つめながら、
違う、違う、違う、何かが違う。
おそらく大学内で一番国際貢献に近いであろう学部に身を置きながら、
そのあり方に常に疑問を持っていた。

しかし、「じゃあ俺に何が出来る!?」
そんな疑問に全く答えられない自分がいた。


こんな、自分の世界観を根底から
掻き混ぜられるような経験を毎日してきて、
僕がこの世界で出来る事は一体何なんだろう、といつも思っていた。

次第に、クラスにいる時、勉強している時、
食事している時、友達と話している時、眠りにつく時、
ふと、自分がいかに恵まれているかを改めて認識する度に、
この時期精神的に不安定だったことも重なって、
僕は何かを見つけなければ、と考えるようになっていた。

思い返せば、本当に変な時期だったと思う。
自分が何をするにしても、それを客観的に見つめている自分がいた。
「こんな恵まれた環境に生まれて、このまま普通に生きていくのか。」
そんな風に、自分を見ている自分が、いた。



俺は、このままでいいのだろうか。



俺には一体、この世界で何ができるのだろう。



毎日、毎日考えていた。


Imayu


続く・・・→ 

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おっと。
連載モノでしたか。
続きを待ちますぞ。
EDIT
at : 2008/10/17(Fri) 14:17:28
お久しぶりです^^
私も今人権学のクラスを取ってるのですが、クラスの中で学んでいる現実の悲惨さを、自分はどう受け止めて、どう活かしていけば良いのか考えさせられます。UNBの国際開発学のクラスでも、同じように途上国で起こっている問題について勉強しているのですが、そういう悲惨な現実を知っただけで終らせてしまうのがとても勿体無い気がします。
先進国に生まれた責任のようなものも感じるし、そういう現実を学んだ身として、何かをしなきゃ!とは考えるのですが、じゃあ何が出来る?本当にこの状況を変えられる?どうやって??と疑問だらけで。。。
だから今回のゆうたさんのトピック、凄く興味があります^^
私の中で、総合商社の役割って漠然としてるので、今回のエントリーを就活の参考にさせて貰おうと思いますw
続き楽しみにしてます~。
ヨシミ EDIT
at : 2008/10/17(Fri) 19:29:11
無題
>>ゆさん

最近連載モノが好きです。
自分のペースで纏められるので。
しかも読者の次のアクセスを促せるという。笑
しばしお待ちくださいませ。


>>ヨツミちゃん

お久しぶり。元気だった?カナダの紅葉はもう始まってるのかな?

やっぱり、人権学を取っているとこの葛藤って感じるものだよね。開発学も取ってるんだね、羨ましい。。。国際貢献とか国際協力とかって、自分で主体的に考えて自分なりの答えを求めない限り明確なキャリアビジョンなんて浮かばないものだと思う。100人いれば100通りのやり方がある分野だと思うし。だから、今のヨシミちゃんの疑問っていうのも自然なことだと思うよ。

このシリーズで総合商社の仕事を詳細に紹介する所はあまり無いかもしれないけど、ある程度就活の参考にはなるはず。しっかり書きます。

もし、特に聞きたい事があれば、メールでもコメント欄でも質問ください。出来る限り答えます。
Imayu EDIT
at : 2008/10/17(Fri) 22:08:31
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HN:
Imayu
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1985/05/13
趣味:
ドラム・筋トレ・読書・旅行・絵描き・マグカップ収集 etc...
自己紹介:
英語偏差値30の高校時代を経て、カナダ東海岸、St.Thomas Universityに留学。政治科学と人権学を専攻。専門はアフリカ人権問題とドイツ政党政治。2009年4月付けで、某財閥系総合商社へ入社。

先進国に生を受けたからには世界を相手に何か出来る事が、すべき事があるんじゃないか。「『日本人として』、世界という舞台で闘い、途上国の人々の未来を創る」という夢に向かって邁進中。ビジネスを通した途上国貢献の道を模索中。

''Watch your thoughts; they become words.
Watch your words: they become actions.
Watch your actions: they become habits.
Watch your habits; they become character.

Watch your character; for it becomes your destiny.''

※メール→imayu_canada[at]yahoo.co.jp(ブログ用)
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