英語偏差値30からカナダ東海岸St.Thomas Universityに留学。卒業後2009年4月、某財閥系総合商社へ入社。
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こんにちは。
前回のエントリーは5月末だったんですね。随分時間が空いてしまいました。その間に、同期が辞めたり、同じ部署の先輩が会社を辞めてMBA進学したりと、自分が悩んだ末選ばなかった道に進んで行く人を目の当たりにし、自分の決断を思い返しているところです。迷いや後悔、モヤモヤは一切有りませんが。
仕事に関しては自分の付加価値を考えながら出来る様になってきたし、それ故必要な事も色々見えてきた。前に進んで行く友人や先輩に恥じない生き方が出来る様、目の前の事に120%の力でぶつかれば、その先に将来があるはず、と思っています。先の事ばかりを考えて目の前の事に全力で取り組めないでいても仕方が無くて、結局は現在の積み重ねに将来があるのだと。
正直、「先を越されたなぁ!」という焦りや嬉しさの混じった複雑な気分ですが、心から応援したい。

さて、今日は、『ビジネスに於ける数字力』について考えてみたいと思います。
ビジネスに於いては、損益計算書・貸借対称表・キャッシュフロー計算書等企業の状態を示す財務諸表を始めとして、事業収益性分析やリスク分析等、あらゆる場面で数字がつきまといます。企業の成績が数字で示される以上、企業活動と数字は切っても切り離せない関係にあり、ビジネスマンには’’数字’’に関する力が求められます。ではそもそも、その''数字力''とは何なのでしょう。
経理子会社→本社管理部で業務を行う中で、経理の基礎(収支振替伝票の処理)から税務・会計・リスク管理・事業投資先管理と多岐に渉って業務を行ってきましたが、その中で自分が考える''数字力''について以下に簡単に書きたいと思います。
自分の考える''数字力''は主に2つ。1つ目は、数字を正確に作る力。2つ目は、数字からストーリーを読み取る力。
①数字を正確に作る力
上記の通り、ビジネスはあらゆる場面で数字がつきまとい、それを元に事業検討や客との交渉が行われます。その際に、自分が求めたい数字は何で、それを合理的に求める為にはどの様なロジックに基づいて計算式を構築していけば良いのかを考え、それを誤り無く正確に求めることが求められると思います。
これは当たり前の様でなかなか難しい。ビジネスは教科書の上で無く現実世界で成り立っている訳で、あらゆる要素を数式に織り込む必要があるからです。モノをひとつ輸出するだけでも、収益を割り出す為にはその仕入値、輸送コスト、取引通貨、金利、契約から取引完了迄の期間等の要素を検討する必要があり、更にGO判断を出す前にその取引に潜むリスクを分析する必要がありますが、相手の財務状況に因る信用度(貸倒リスク)、商品の価格変動リスク、運搬中の商品破損リスク、商品を引き渡した後で商品に問題が起こるリスク、保証負担のリスク、取引先の所在地によるリスク、取引完了後に当局から課税を受けるリスク 等等・・・と考慮しなければならない要素は無限にあります。
これらの要素全てを織り込んで事業性を分析する事はほぼ不可能なので、ある程度発生確立の高いものを判断して織り込んでいく訳ですが、そうして多くの要素を織り込んで数値を求める過程は複雑になりがちで、数式を構築する過程でポイントを見落としてしまったり、数値を求める過程で些細な計算ミスをしてしまうことがあります。ビジネスを行う以上これらのミスは許されず、しかも期限迄に速やかに行う必要が有ります。
上記は事業検討の観点から話をしましたが、会計や税務という観点からもこれは同じで、会計という点では、例えば対外的に企業の成績を公表する決算という作業を控えていますから、正確な数字を求めることが大前提として有って、「求めた数字の一つ一つ、それこそ仕訳の一つ一つの根拠を合理的に説明出来る」という状態にしておかなければなりません。これは税務にも繋がってきます。
これが自分の考える、数字を正確に作る力。
②数字からストーリーを読み取る力
①で説明した様に、数字にはそれを作る''過程''が有り、そこで様々な要素が織り込まれ、結果としての数字が出来上がります。織り込まれる要素の中には担当者の「この事業をこの様に見せたい」という思いや意志が働いているものです。ビジネスの様々な局面で数字を目にした時、その数字の裏に隠された人の思いや意志、それが数字に反映される過程等のストーリーを読み取る事が自分の考える2つ目の数字力です。
この思いや意志が合理的で無く会計に反映された場合には粉飾決算や隠蔽、ということになってしまうのですが、そこ迄極端に行かないとしても、人為的に作った数字には「人の意志」が得てして織り込まれているものです。それを読み取って初めて数字が意味を持ち、生きたものとして見えて来る。そうすると、同じ数字を見ていても全く違う世界が見えて来るのだと思います。
これらの2つが自分の考える''数字力''です。①については経理子会社での繰返し作業や決算作業で、②については関連会社の決算分析等で意識出来る様になってきたのだと思います。特に②の感覚については、自分の受け持っている関連会社が多い中で(全く受け持たない人もいます)、様々な事業を展開している会社の決算を悩みながら見つめ、会計責任者と毎日毎日話をして検証する、という流れを繰り返し行ってきた中で研ぎ澄まされてきた気がしています。
この''感覚''は自分の思考回路が色濃く反映され、磨けば磨く程見える世界も広がって行くので楽しくて仕方が無い。しかも数字からストーリーが読み取れる様になれば、数字に対する自身の思いも強くなり、自分の言葉も熱を帯びて来る。そうすると相手もつい熱くなって議論に深みが出てきて、ポロっと本音が出たりする(笑)。という現在の自分の好循環のきっかけになっていると思います。
一方で、今は実務を通して数字力を高めるスピード感に物足りなさを感じ、バックボーンになる会計知識をさっさと身に付けてしまおうと考えています。
以上、私の考える数字力についてでした。
参考になれば幸いです。
imayu / 明日7/28(木)午後〜7/31(日)夜迄、東北へ行ってきます
前回のエントリーは5月末だったんですね。随分時間が空いてしまいました。その間に、同期が辞めたり、同じ部署の先輩が会社を辞めてMBA進学したりと、自分が悩んだ末選ばなかった道に進んで行く人を目の当たりにし、自分の決断を思い返しているところです。迷いや後悔、モヤモヤは一切有りませんが。
仕事に関しては自分の付加価値を考えながら出来る様になってきたし、それ故必要な事も色々見えてきた。前に進んで行く友人や先輩に恥じない生き方が出来る様、目の前の事に120%の力でぶつかれば、その先に将来があるはず、と思っています。先の事ばかりを考えて目の前の事に全力で取り組めないでいても仕方が無くて、結局は現在の積み重ねに将来があるのだと。
正直、「先を越されたなぁ!」という焦りや嬉しさの混じった複雑な気分ですが、心から応援したい。
さて、今日は、『ビジネスに於ける数字力』について考えてみたいと思います。
ビジネスに於いては、損益計算書・貸借対称表・キャッシュフロー計算書等企業の状態を示す財務諸表を始めとして、事業収益性分析やリスク分析等、あらゆる場面で数字がつきまといます。企業の成績が数字で示される以上、企業活動と数字は切っても切り離せない関係にあり、ビジネスマンには’’数字’’に関する力が求められます。ではそもそも、その''数字力''とは何なのでしょう。
経理子会社→本社管理部で業務を行う中で、経理の基礎(収支振替伝票の処理)から税務・会計・リスク管理・事業投資先管理と多岐に渉って業務を行ってきましたが、その中で自分が考える''数字力''について以下に簡単に書きたいと思います。
自分の考える''数字力''は主に2つ。1つ目は、数字を正確に作る力。2つ目は、数字からストーリーを読み取る力。
①数字を正確に作る力
上記の通り、ビジネスはあらゆる場面で数字がつきまとい、それを元に事業検討や客との交渉が行われます。その際に、自分が求めたい数字は何で、それを合理的に求める為にはどの様なロジックに基づいて計算式を構築していけば良いのかを考え、それを誤り無く正確に求めることが求められると思います。
これは当たり前の様でなかなか難しい。ビジネスは教科書の上で無く現実世界で成り立っている訳で、あらゆる要素を数式に織り込む必要があるからです。モノをひとつ輸出するだけでも、収益を割り出す為にはその仕入値、輸送コスト、取引通貨、金利、契約から取引完了迄の期間等の要素を検討する必要があり、更にGO判断を出す前にその取引に潜むリスクを分析する必要がありますが、相手の財務状況に因る信用度(貸倒リスク)、商品の価格変動リスク、運搬中の商品破損リスク、商品を引き渡した後で商品に問題が起こるリスク、保証負担のリスク、取引先の所在地によるリスク、取引完了後に当局から課税を受けるリスク 等等・・・と考慮しなければならない要素は無限にあります。
これらの要素全てを織り込んで事業性を分析する事はほぼ不可能なので、ある程度発生確立の高いものを判断して織り込んでいく訳ですが、そうして多くの要素を織り込んで数値を求める過程は複雑になりがちで、数式を構築する過程でポイントを見落としてしまったり、数値を求める過程で些細な計算ミスをしてしまうことがあります。ビジネスを行う以上これらのミスは許されず、しかも期限迄に速やかに行う必要が有ります。
上記は事業検討の観点から話をしましたが、会計や税務という観点からもこれは同じで、会計という点では、例えば対外的に企業の成績を公表する決算という作業を控えていますから、正確な数字を求めることが大前提として有って、「求めた数字の一つ一つ、それこそ仕訳の一つ一つの根拠を合理的に説明出来る」という状態にしておかなければなりません。これは税務にも繋がってきます。
これが自分の考える、数字を正確に作る力。
②数字からストーリーを読み取る力
①で説明した様に、数字にはそれを作る''過程''が有り、そこで様々な要素が織り込まれ、結果としての数字が出来上がります。織り込まれる要素の中には担当者の「この事業をこの様に見せたい」という思いや意志が働いているものです。ビジネスの様々な局面で数字を目にした時、その数字の裏に隠された人の思いや意志、それが数字に反映される過程等のストーリーを読み取る事が自分の考える2つ目の数字力です。
この思いや意志が合理的で無く会計に反映された場合には粉飾決算や隠蔽、ということになってしまうのですが、そこ迄極端に行かないとしても、人為的に作った数字には「人の意志」が得てして織り込まれているものです。それを読み取って初めて数字が意味を持ち、生きたものとして見えて来る。そうすると、同じ数字を見ていても全く違う世界が見えて来るのだと思います。
これらの2つが自分の考える''数字力''です。①については経理子会社での繰返し作業や決算作業で、②については関連会社の決算分析等で意識出来る様になってきたのだと思います。特に②の感覚については、自分の受け持っている関連会社が多い中で(全く受け持たない人もいます)、様々な事業を展開している会社の決算を悩みながら見つめ、会計責任者と毎日毎日話をして検証する、という流れを繰り返し行ってきた中で研ぎ澄まされてきた気がしています。
この''感覚''は自分の思考回路が色濃く反映され、磨けば磨く程見える世界も広がって行くので楽しくて仕方が無い。しかも数字からストーリーが読み取れる様になれば、数字に対する自身の思いも強くなり、自分の言葉も熱を帯びて来る。そうすると相手もつい熱くなって議論に深みが出てきて、ポロっと本音が出たりする(笑)。という現在の自分の好循環のきっかけになっていると思います。
一方で、今は実務を通して数字力を高めるスピード感に物足りなさを感じ、バックボーンになる会計知識をさっさと身に付けてしまおうと考えています。
以上、私の考える数字力についてでした。
参考になれば幸いです。
imayu / 明日7/28(木)午後〜7/31(日)夜迄、東北へ行ってきます
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Ichigo-Ichie
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Profile
HN:
Imayu
年齢:
39
性別:
男性
誕生日:
1985/05/13
趣味:
ドラム・筋トレ・読書・旅行・絵描き・マグカップ収集 etc...
自己紹介:
英語偏差値30の高校時代を経て、カナダ東海岸、St.Thomas Universityに留学。政治科学と人権学を専攻。専門はアフリカ人権問題とドイツ政党政治。2009年4月付けで、某財閥系総合商社へ入社。
先進国に生を受けたからには世界を相手に何か出来る事が、すべき事があるんじゃないか。「『日本人として』、世界という舞台で闘い、途上国の人々の未来を創る」という夢に向かって邁進中。ビジネスを通した途上国貢献の道を模索中。
''Watch your thoughts; they become words.
Watch your words: they become actions.
Watch your actions: they become habits.
Watch your habits; they become character.
Watch your character; for it becomes your destiny.''
※メール→imayu_canada[at]yahoo.co.jp(ブログ用)
先進国に生を受けたからには世界を相手に何か出来る事が、すべき事があるんじゃないか。「『日本人として』、世界という舞台で闘い、途上国の人々の未来を創る」という夢に向かって邁進中。ビジネスを通した途上国貢献の道を模索中。
''Watch your thoughts; they become words.
Watch your words: they become actions.
Watch your actions: they become habits.
Watch your habits; they become character.
Watch your character; for it becomes your destiny.''
※メール→imayu_canada[at]yahoo.co.jp(ブログ用)
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