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英語偏差値30からカナダ東海岸St.Thomas Universityに留学。卒業後2009年4月、某財閥系総合商社へ入社。
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Imayuは今日も元気です。
昨日は人権学のプレゼンがありました。
お題はやはりミャンマー。

タイトルは、
''Saffron with Blood: Changing, but Persisting Practice of Slavery in Myanmar''
(血で染まるサフラン: ミャンマー奴隷制の変遷と残存)
ミャンマーの奴隷制度の歴史を、
イギリス植民時代以前、植民時代、独立後の3ピリオドに分けて
奴隷制度の変わり様を調べて、
これから先奴隷が無くなりそうかどうかを調べた。

サフランっていうのは、
ミャンマーの仏教僧侶達が着ている赤い服の色の事。
サフランの花で染めてあるんだよね。
約2ヶ月前にミャンマーの都市ヤンゴンとマンダレーでデモがあったよね。
この運動の背景には、ミャンマー軍事政権による圧制がある。

しかもミャンマーには、何百年も続いて
社会に根付いている奴隷制度の習慣がある。

だから、
彼らの着ている赤い服は、サフランだけじゃなくて、
長い長い間彼らが耐え続けてきた痛み、苦しみ、
そして彼らが流してきた涙、血の色も含んでるんだ、

という意味を伝えたくて、こういうタイトルにした。


何故かこのクラス、いつの間にか
プレゼンのタイトルに工夫をしなきゃいけなくなっていて、
アフリカのチョコレート工場の奴隷の話だったら、

''The Bitter Sweet Truth of African Chocolate Industry''
(アフリカチョコレート産業の甘く苦い真実)

とか、子供の奴隷だったら、

''Heavy Burden on Little Shoulders''
(小さな肩に掛かる大きな負担)

とか、小洒落たのを考えてくる人が出てきた。

みんなよく考えるな~とも思って感心するんだけど、
どうも重みが無くなるな~とも感じていた。
アフリカの事なんか、どう考えても
Bitterでしかないだろ。Sweetな所なんか無い。

だからタイトルは悩んだんだよね。
そしてあえてBloodっていう、聞くとウッとなる単語を入れてみた。
効果があったかはわからないけど、
とりあえず重みが無くなる、って事は無いはず。


プレゼン自体は、前日朝4時半まで起きて
準備した甲斐があって、うまくいきました。死

てかこんなプレゼン、
政治科学部のそれに比べたらプレゼンでもなんでもない。
質問もこないし、逆にこっちが議題を投げかけても何の反応も無し。
毎回生徒に穴を指摘されて、しかもその道で敵がいない程の
教授まで本気で質問攻めにしてくる政治学部に比べれば・・・涙

プレゼンで本当の力が出るのは質疑応答の時間。
プレゼンで喋っている時間ではない。

(ろくに喋れないやつは論外)

と、最近人権学部に対してネガティブ気味な俺ですが、
まあ研究自体は楽しいので良し。



てか本題はこれじゃなくて・・・



Contradiction in Post Materialism
     脱物質主義者の矛盾







あのね、最近俺の周りでの環境保護運動が凄いんだ。
森を切るな、ゴミを捨てるな、無駄遣いをするな、と。
人間は必要の無いものまで消費しているから、
地球、環境、他の生き物を傷つける、
だから消費習慣をやめて、環境保護をしよう、と。

脱物質主義っていうのは、
産業革命以来の消費社会の行き過ぎで
自分の物欲以外のもの、環境、人権とかの
「見えない大切なモノ」が犯されているから、
モノを消費するのを無くそう、という考え方。

今の時代、誰しも環境保護、の大切さ
なんてある程度考えてると思うけど、
人によってその度合いが違う。

学校でもそういうサークルがあって、
結構アクティブに活動してる。

細かい具体的な事で言うと、

1.学校のコーヒーショップで飲み物を買うとき、
自分のマグを持っていってカップの無駄を無くす

2.定期的に学校で環境保護の映画を放映する

3.募金を募る

4.モノの消費をボイコットする(モノを買わない)


5.無農薬(オーガニック)の物を食べる
(大量生産、大量消費主義社会の否定)

などなど。

これからやろうとしている事で言うと、

6.政府にゴミのリサイクルの提案をする

7.もっと大きな活動で、より多くの人に働きかける

などなど。

うん。1,2,3、6みたいな活動は、
人がもっと環境に対して意識を
持つようになっていいかもしれない。

ただ最近、彼女を通して
この活動のフィロソフィーを詳しく聞いていると、
どうもこの団体の人達、環境保護だとか見えない事に極端に躍起になりすぎて、
自分達の活動の矛盾に気付いてないんじゃないか、と思うことがしばしば。

あんまり批判をつらつら並べてもしょうがないから、
一つだけ俺が言いたい事を。


極端な脱物質主義の人たちが
脱物質主義であるためには、
自分の物欲(物質)が満たされてなければいけない

例えば、物の消費を全否定する事とか、
完全無農薬でその土地で取れた物だけ食べるとか、
人間が一番自然に根ざした生活に戻るとか、
こういうことを考えられるのって、
自分の物欲が満たされてるから。

今アフリカでは一秒に3人の子供が死んでる
こんな明日がどうなるかも分からないようなところに住んでる人は、
環境だとか生産だとかそんな事考えてる場合じゃないんだよ。
とにかく食べるものが欲しいんだ。

それを、先進国で生活が満たされた人が勝手に、
「その土地の物しか食べない」とか、「消費社会は嫌だ」なんて
言ったって、困るのはそれを全て作っている発展途上国の人たち。

先進国に住む自分達の今の生活は、
途上国の沢山の人たちの屍の上に
成り立ってるんだって解ってるのか。

だから、極端な脱物質主義者は、結局
自分しか見えていない先進国の人間のエゴに過ぎない。

その証拠に、特にカナダで、
本当に環境保護をしたいなら、
どうして水の有料化運動をしない


カナダの水道はタダ。
一日中水道の水を出しっぱなしにしていても0ドル。
いくら水が豊富な国だからって
こんな環境に無神経な状況があるか。

カナダとアメリカの一年の総水消費量はほぼ同じ。
計算してみると、カナダ人一人あたりの水消費量は
アメリカ人一人当たりのそれの十倍。
原因は明らか。
タダだから。

排水、水の無駄遣いを減らす。
それだけで環境がどれだけ守られる事か。
だったら、一番手っ取り早く
環境を保護する方法は、
水を有料化すること。


もし、州議会まで行って、
「水を有料化してくれ!!!」と言ってデモでも起こせば、
環境は保護できるわ、税収は増えるわで、
お互いの望みが叶う最高のWin-Win体制が出来るだろう。

でも彼らはこれをしない。
理由は簡単。
水が有料化されたら、
彼らの生活が苦しくなって、
彼らが脱物質主義でいられなくなるから。

自分達の生活が豊かでいられる範囲で、
物質主義はいけないから環境を守ろう、
モノを買うのをやめよう、なんて、
こんなくだらないエゴはない

原子力発電は環境に悪いから今すぐ辞めるべきだ、
と言う脱物質主義者がいる。
しかしこの人、今彼の住んでる州の収入の大きな割合が、
原子力発電でアメリカに輸出している
電気代によるものだって解っていない。



原子力発電が完全に安全な物だとは言わない。
でも、だったら貴重な石油をただアホみたいに燃やして
排ガスを沢山出して発電する火力発電の方がよっぽど環境に悪い


結局、自分の生活に直結して感じられないモノだから
簡単にやめようやめよう、なんて言える
わけで、
自分や身内の人が原発に勤めていれば
こんなことは言えないんだよね。

だったら、排ガスを分解してCO2を減らす装置を付けるだとか、
カナダに有り余っている土地に風力発電の装置を付けるだとか、
他の方法がいくらでもあるはず。

税金を上げて風力発電に回して貰えば?
いや、税金を上げられたら自分の生活が苦しくなるから無理。

自分でお金貯めて風力発電のプロペラを自分の農園に建てれば?
1機5000万~1億円位。カナダ国民の平均年収と、
有り余った土地を見れば全く可能な話。

風力で自家用発電して、余った電力を電力会社に売る。
こうすれば30~50年くらいでモトが取れる。
実際にデンマークでは、こうやって風力発電を推してきた結果、
国の年間総発電量における風力発電の割合が50%まで上がった。

長い目で見てモトが取れるのに、目先の生活の安定が無きゃ
脱物質主義者になれない人間にこの計画は不可能。

何よりもまず、
燃えるゴミと燃えないゴミの仕分けも出来ないような州だということを
自覚してそれがどれだけおかしいかを考えるべきだと思うよ。

極端な方針なんて意味が無い。
現状と自分自身を理解した上で、
一番効果的な方法を考えるべき。

俺は環境保護には強く賛成する。
でも、環境保護を進めると同時に、
その他に考慮すべき世界の現状が
山ほどある事は忘れちゃいけない。



俺のお気に入りの教授のMが、ハワイで、
とある脱物質主義者S氏と山登りをした時の話。

M「ふ~疲れた。ちょっとここで休憩しよう。ご飯でも食べようよ。」

S「何言ってるんだ。せっかく天気がいいんじゃないか。
  立ち止まってご飯を食べてる暇があったら歩こう。
  山登りは歩くから気持ちが良いんだ。」

M「いや、でもお腹空いてるし。俺は少し休憩していくよ」

S「そうかそうか。じゃあ勝手にしろ。私は先に行くよ。」


・・・しばらくしてMがご飯を食べ終わり、山登りを再開する。


M「どうしたんだ!?S!?大丈夫!?」

S「ううう。具合が悪い」

道端で熱中症を起こしたSがぐったりしていた。

M「だから言っただろ。休憩しようって。いくら山登りが楽しいからって
  必要なモノを食べて休憩しなきゃ具合も悪くなるだろう。」

S「ううう。」



               



Postmaterialists still need materials to be a postmaterialist.




脱物質主義者も物が必要。
その物が無ければ、脱物質主義者ではいられない、
この事実を自覚すべき。




それを忘れれば、脱物質主義はただの先進国のエゴでしかない。
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いつもの事だけれど、
また彼女とケンカをしました。

ケンカといっても、「お前ムカつくんじゃい!!!」とか
「あたしのプリンはドコなのよ!!!」みたいなシリアスなケンカではなく、
まあよくある、世間話をしているうちにお互いの専攻の話に傾向していき、
そこから派生して、世界だったり政治だったり
宗教だったり生き方に対しての主張がぶつかる。

そしてバックグラウンドが違うので、
もちろんお互い一歩も譲らず、
同意するところまで至らず。

今回は宗教ネタ。
彼女の専攻は人類学と宗教学。
俺の専攻は政治科学と人権学。

違いすぎるので衝突します。もちろん。
特に、宗教に対して批判的な自分とは(経験、知識含めてね)。

宗教なんてのは、「批判的」に考えただけでも「否定的」と取られてしまうくらい
センシティブなトピックなので、俺も彼女以外とはあまりこの話はしません。

さて、彼女のブログに彼女の主張が書かれていました。
だから、コントラストの意味で、俺も少しだけ書いておこうかな、と。
後から書くと、相手の主張に対して批判的になってしまうのかもしれないけど、
おそらく彼女の考えは沢山の人にシェアされている考えだろうと思うので、
政治科学に対する誤解を解く意味で、質問形式で考えたいな、と。

よく聞かれる質問を扱います。



Q1: どうして政治「学」じゃなくて、政治「科学」なの
   政治は「科学」じゃないでしょ

本当によく聞かれる。「学」、と「科学」、の違いは、前者は、事実を学ぶことであって、
後者は、物事(の因果関係)を仮定し、検証し、一般化(Theorize, Generalize)し、
物事を予測すること。


政治の予測なんて完全に不可能でしょ?と言われる。うん、その通り。
だからこそ、政治的リーダーの性格、民主主義だとか共産主義の傾向、
それが人に与える影響、歴史的イベントの影響、その原因、などなど、考えられる
あらゆる角度から物事を関連付けて予測する。

角度が増えれば増えるほど、予測する時の「例外」(exception)が減り、
精度の高い予測が可能になる。

政治科学の「科学」は、事象を学ぶだけに留まらずに、
その事象を関連付けて未来を予測してやろう、という野心、気概を含む。

だから、政治科学の授業では、事実を知っていることが前提で話が進む。
教科書はあるけど、授業の前にその内容を知っている事が前提。
その内容を使って、自分がどう思うか、これはどこに繋がっているのか、
お互い主張し合って、「例外」を指摘しあって、一番説得力のある結論に達する。

もちろん結論が出ない時の方が多い。
それでも、各個人が持っている考えは、
その議論を通して間違いを指摘しあった結果、
精度(説得力)が高まる、と言っていいと思う。



Q2: 政治科学の目的って何?なんで政治科学やってるの

未来を予測して、問題を未然に防いで、より良い世界を創るため。

これはちょっと俺の考えに近いな。
でも、因果関係を発見して、その上で何をするのか、で言ったら、
こういう結論に達する人って結構いると思う。

上記の「科学的」アプローチで、因果関係が分かる。
そうしたら、Aが起こったらBが起こる傾向がある。って繋がりがわかる。
Bが悪いことだったら、Aが起こった時にどうすればBを防げるか。
Bが良いことだったら、Aをどう起こせるか、起こったときにBにどう繋げるか。
そんなことができるんだよね。

例えば、経済が混乱していて労働階級の人達の不満が溜まったとき、
自国にいる少数派民族に責任を押し付けて、のし上がろうとするリーダーがいる。
ヒトラーだ。

もし今世界のどこかで、経済が混乱していて、労働階級が沢山いて、
民主主義で(爆)、民族のバラエティが豊富な国があったら、
ナチズムの台等の懸念がある。

ホロコーストなんて二度と起こしちゃいけない。それは事実。
だから、それを防ぐ方法を考える。

1997年のインドネシアもそう。
民主主義と資本主義が導入されてアジア通貨危機が起こった結果、
人口の5%でありながらインドネシア経済の90%を掌握していると言われる
華僑
の人達への不満が強まり、5000人近くが亡くなる動乱が起きた。
国会内での混乱も強まり、スハルト大統領は辞任。
ヒトラー現象が政治的リーダーのいない民間レベルでも起こることがわかった。

アジア通貨危機を予測する事は難しかったけど、
発展途上国でこんな事が起きないように、どうすればいいのか考える。

国連の創設なんてのは、過去から学んだ結果
として見やすい(その中にも問題は山積みだけど)。

こうやって、悪いことはその原因を探って防ごうとする。

いい事で言えば、環境問題。
どうして環境問題を意識するようになったのか、
どうやったら人がもっと環境を意識するようになるのか、
どうすれば国がもっと環境を大切にするようになるのか、
考えに考えた結果、京都議定書の、
CDM(Clean Development Mechanism)なんてのが出来た。

「結局、人は昔から自分の欲望で、国家は国益で動く」
(真のモラル国家なんて存在しない)
ということを過去の検証で学んだから、国益+環境保護の両面を満たす
システムを考え出した。実際に排出権取引は環境保護に役立っているし、
これからも長い目で伸びていく。

そして今年から、国連が排出権承認のハードルを厳しくした。
国益、利益を考えて、より安く、より簡単に取引をしようとする会社が増えるから、
ハードルを上げて審査を厳しくしよう、という考え。

歴史の因果関係を見て、楽観的、理想的に、「人はよい生き物だ」なんて
考え方をするのではなくて、私益と公益をどう結びつけるか、
そういう実践的なことができる。
(もちろん、楽観的、理想的な考え方をする学者も沢山いる)

こうやって、政治科学は、未来を創るお手伝いをする。



Q3: 政治なんて、所詮地図の上から世界を見てるでしょ
   そこに暮らしている人のことなんか考えてないでしょ

ワンピースのロビンちゃんの台詞をパラフレーズ。
そうだね。これは全く否定しない。
前のエントリーで書いたように政治科学にはすさまじいドライさがある
そういう時は、俺も政治科学が心底嫌になる。

1994年のルワンダ。他民族国家でお互い対立していたし、
その時国のリーダーが暗殺された。それを引き金に、
フツ族によるツチ族10万人の大虐殺が起きた
国連があったにもかかわらず全く役に立たず、
駐留していた諸外国はさっさと撤退。

こんなイベントでさえ、「10万人が死んだんだ。」
「原因は国連の問題と外国の撤退だね。」
なんて堂々と(当たり前の)議論をするのにはうんざりする。

このマイナス面。
俺はこのドライさが嫌で、人権学を取ってる。
その地に住む人の悲しみ、苦しみを一番身近に感じる学問だから。
政治の闇の部分を痛い程感じる。そして、
自分には何ができるのか、何をすべきなのか、が見えてくる。
政治学のドライさ―人権学のシンパシー、でバランスを取ろうと思ってる。

俺はこうやって折り合いを付けてるけど、
どうやってそうするかは自分次第。
付けないでのん気に政治を勉強する政治フリークもいる。
そういうやつは俺もダメだ。

この質問に対して、一つだけ言っておきたい事もある。
「世界を地図の上から見ている」のは国際関係学、
政治科学そのものではない。

政治にもいろんな次元があるわけで。
文化、社会、政治システム、民族、
性別、法律、宗教、経済、国、心理、
社会の枠組みに当てはまるものはほとんど扱う。

このうち「国」を扱うのが国際関係学。

文化、社会なんてのを見ていくと、
「どうして今昔と比べて人々は地域コミュニティに参加しなくなっているのか」
なんて質問を考えたりする。
地域コミュニティに参加しなくなる→
人と人との繋がりが少なくなる→
人々の信用の低下→社会の不安定化
こんな質問にも答えます。

どうして人間同士の信用が減っているのか?
その悪影響は何か?
どうしたらそれを防げるのか?

この質問に答える時、
政治科学は、その地方の文化、デモグラフィ、
人々のライフスタイル、あらゆるところに仮説を立てて検証します。
彼らが一日のうちにどれだけテレビを見て、
いつどんなコミュニティに参加して、
それらに対してどう考えているのか。
できるだけ細分化して考える。

完全に「個人」の生活にフォーカスを置く事なんて出来ないけど、
(そういうことはエスノグラファーにお任せします)
これは、地図の上から人を見ているの言えるのだろうか


それは違うと思う。
他の学問にもいろんな次元があるように、
政治科学にも色んな次元があります。

政治科学、その他の学部の生徒達が避けるように、
Over Generalizationは危険。



Q4: なぜ政治科学部の人達は民主主義万歳なの

政治学者にも民主主義反対の人はいるよ、沢山。
確かに民主主義万歳の人も沢山いるけど、そうじゃない人も沢山いる。
プラス、政治科学を勉強していない人は、民主主義=資本主義、と捉えがち。
違う。

1917年のロシアの10月革命。
血族のみでロシアの政治を完全に掌握していたTsar王政は、
シベリアに追放されていたレーニンが帰ってきたこと、
第一次世界大戦で大失敗したことによって潰れた。

これは、ロシア人の大多数の人が、
Tsar王政に不満を持っていて一致団結したため。
大多数の人の意見が通り、その結果、
ソビエトの社会主義国家が出来た。
ソビエト連邦は、民主主義のマニフェステーションだと言える。

社会主義でも資本主義でも、民主主義はありえる。
ただし、ヒトラーも民主主義によって生まれた。
レーニンの後にロシアで合理主義的大虐殺を行った
スターリンも民主主義を基にして生まれた。
民主主義がいつでも良い、なんてことは絶対にありえない。

民主主義はいつでも良い、なんて思っているのは
一部の欧米の人達、プラス、何も考えてない人達。
冷戦を知らない世代の自分達は特に、
民主主義=資本主義という意識を持ちがち。

でも実際にそうではないし、
ただただ世界がその流れにあるだけであって、
政治科学者みんなが民主主義が良い、
と思っているわけではない。



と、政治も色々あります。
政治って、知ろうとしないと全く分からないわりに
常に身近にあって感じるものだから、誤解を生みやすい。

長くなり過ぎました。
続きはそのうち質問が集まれば。

どうも~。お久しぶり。
超忙しくて。ホント。
本3冊読み終わったこの二週間で。。。
現在夜8時半。図書館から帰還しました。

昨日ね、Thesis Proposalのクラスで抜き打ちテストがあったわけ。
抜き打ちとはいっても二日前にメールが来て、
「もう教科書3冊は読み終わってるはずだから明後日にテストやるよ」
とぶっきらぼうな一言。
この3冊、すべて政治学におけるリサーチの仕方、
社会科学の不確実性などを主題とした

超退屈な3冊。

もう今までで一位を争うほどつまらない。
統計の仕方とかDeviation Standardの求め方だとか
もう退屈でしょうがない。内容自体はどうって事ないけど、
どうって事ないだけにつまらない。笑
リサーチに役立つとは思うけど読むのは苦痛だったねぇ。

とりあえず今までリポートとエッセイ5つ書いてきたけど
平均90点以上キープしてるので良しとしよう。
これからの予定は、

月曜日:人類学のエッセイ(フィールドワーク)提出、
     国際関係学のプロポーザル
     (イラク戦争とリベラリズムについて)提出
火曜日:カナダ憲法のクラスの中間テスト(激ムズ!!!)

<その次の週>
木曜日:カナダ憲法クラスの最高裁の決断の批判エッセイ提出

<更にその週>
木曜日:Honour Thesis Proposal(ドイツ政党政治)のドラフト提出

<そのまた次の週>
金曜日(たぶん):政治哲学のエッセイ(マキャベリ分析)の提出

(゜д ゜)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
うひーーーーーーーーーーーー。笑笑笑笑笑
把握してるだけでこれだけ。笑笑笑笑笑
休みない、終わらない。笑笑笑笑笑

はい、今回のお題行きま~す。



柳沢伯夫厚生労働大臣の問題発言

みなさんご存知の通り、
少子化問題についての記者会見で
女性を「産む機械」と例えた柳沢大臣。
こっちのメディアではあまり報道されていないけど、
Japan Timesではしっかり報道されていた。

''Birth-Giving Machine''  ''Child-Bearing Machine''

英語で言うとこうなる。
英語だと強さが100倍になる気がするのは俺だけか。

これは酷いね。
失言の中でも一番あっちゃいけない種のモノだと思う。
彼はこの発言後にすぐに訂正したけど、遅かった。

久米防衛省長官(麻生大臣も)のイラク戦争失敗発言
アメリカとの関係に水を差す大きな失言だったけど、
こういう一般国民にもすぐに分かるような失言
全く持って弁解の余地がない。
政治に普段関心が無い人だってこの発言で
一気に反安部政権に傾く
わけで。
実際に地球の反対側のここ、フレデリクトンでも
かなりの反発を呼んでいる模様。

絶対にあってはいけない発言

ただ、
メディア、女性議員、野党はここぞとばかりに
彼をセクシスト(女性差別主義者)と見なして猛批判を始めたけど、
この発言だけで彼その人をセクシストと決め付けるのは早いと思う。
実際奥さんを大切にしているという彼の話も聞くし、
すぐに訂正したのは確か。

彼を弁護するわけじゃないけど、
ここぞとばかりに
そこにだけに付け込む野党にも同じようなチープさが伺える。

とは言っても、
モラル、人格の問題を抜きとしても、
実際に訂正不可能な大きな問題を引き起こしたのは確か。
あらゆる批判の可能性を見越して1つ1つ発言するのが
政治家の基本だし、
そういう実践政治的な意味でも彼は大きなミスをした。

彼の発言はモラル的にも
政治的にもあってはならないものだった。

まあ本人に辞める気は無い様だし、
安部首相の必死のフォローもあるので、
やるからには全力で頑張ってもらいたいね。
「健全な女性」発言はそれほど問題にはならないと思うけど、
メディアが神経質になってる時期だからね、
もう少し慎重になった方が・・・と思う。


そうそう、失言事件で思い出したけど、
3,4ヶ月前にカナダの内閣でもセクシスト失言があった。




間違えた。
本物はこっち。



Peter Mackay: Minister of Foreign Affairs
ピーター・マケイ:外務大臣
(後ろのは総理大臣のハーパー)

この育ちの良さそうなイケメンマケイ(39歳!!!若!!!)は、
ある野党女性議員を国会で''My dog''「俺の犬」
と呼んだ事でしばらく問題になった。
その裏には色々あったわけだけど、
その女性議員はこちら。


Belinda Stronach:
Member of the Liberal Party of Canada
ベリンダ・ストロナック:
自由党(現在第一野党)議員

この超美人議員を犬と呼んだマケイ君。
実は昔恋人同時だった。爆
この議員、今では自由党のメンバーだけど
昔はマケイ君と同じ保守党のメンバーだった
かなり上のポストまで登りつめ、カナダの女性議員の
代表みたいな感じだったんだけど、
去年の総選挙の前に突然自由党に乗り換え。

カナダって政党規律がものすごく厳しくて
政党を変えるなんてのはそれだけで一面に載る程の一大事

だから今まで一緒にやってきたマケイ君は
突然心変わりしたベリンダにブチ切れ。
それ以来口もきかない位険悪だった。

しかもベリンダ、アメリカの元大統領
ビル・クリントン
と噂になった事もあり、
カナダのホッキーリーグの有名選手タイ・ドミとも不倫をし
彼の奥さんのベリンダに対する恨みが新聞に載る始末
(そのせいで今は離婚したそうです)。
男好きで有名で
トラブルメーカーとして
たびたびメディアにも取り上げられる。
(それでもしっかり小選挙区で当選してくる。笑)

そんな相手に振り回されたマケイは、
国会でも環境問題対策についての法案の答弁で、

野党議員(自由党):
保守党の環境政策は不十分であり、
人間どころか小動物にも危害を及ぼす恐れがある。
マケイ、君だって自分のペットの犬を気にするだろう?


という質問に対し

マケイ:
(ベリンダの席(彼女は偶然欠席)を指差し)
え、俺の犬お前が持ってるじゃん?
(保守党から自由党に移ったベリンダを皮肉った)

(※英語の記事をなくしました。よってImayuの意訳)

と口を滑らせたのか洒落のつもりなのか分からない失言。
ベリンダもここぞとばかりにコメントを出し、
メディアもしばらくの間取り上げた。
マケイは結局謝罪せずハーパーも何のフォローもせず

これに対するカナダ国民の反応も、「あ~またベリンダか」程度。
みんなもうある意味呆れているようで、大した問題にはならなかった。
それはカナダ国民の政治に対する関心を暗に示しているような気がする。



背景は違えどそれぞれかなり強烈な女性差別発言。
国によってもメディア、国民の反応も全く異なるようです。

こんばんは。
今日は朝9時に起きて(本当は8時の予定だった)、
10時半ごろのバスに乗って下町へ行ってきました。
「繁華街」と言ったほうがいいのだろうか。
そういう指摘が多数・・・アイタタ

なんていうか、急に勉強しなくて良くなったもので、
時間を持て余し気味なんだよね~。
パーっと買い物したい気もするけど、
どうせ1週間もすればロンドンにいるわけで。
だったらこんな寂れた街よりイギリスまで待った方がいいよね。

という事で今日はパーっと買い物に行ってきました^^

ジャケット
が欲しかったんだけれども、ピンと来るのが見当たらず。
気に入った感じのやつは値札を見てあっさり諦め、
カワイイ店員さんとしばらく雑談した後アップタウンへ直行。
(今はジャージでいいんだ。イギリスで買うから。。。)

って事でアップタウンではDVDを2つ買い、
本を2冊買い(ロンドンのガイドブックと欲しかった政治の本)、
アイスクリームを独りで食べ、独りでスタバでのんびり読書をし、
(彼女が明後日までテストなんです。ジェレミーも実家に帰ってるし)
今学期1回も切っていなかった(爆)髪
を切ってきました。
いや、この夏にすっごい短くしたんで。
栗頭になる。



はっきり言ってカナダの美容師さん、下手だよ。
免許要るの?って何回も聞いたもん。
自信満々で''Ye~~~~~~~s^^''と答える。
どうやら要るらしい。
「髪梳いてください」と言えば、
髪を普通のハサミでザクザク切った後に
梳きバサミを髪の中に突っ込んでザクザク。
5,6回ザクザクしたら、
''you feel much better, right?^^''とまぶしい笑顔で聞いてくる。
''Ye~~~~~~~s^^''、ぐらいしか答えようがない。
勘弁してくれ。全く軽くならない上に
無駄に髪が痛む。

そして、こっちでは殆どシャンプーのサービスを見た事がない。
(女の子の方は知らない)
なので上の様にメチャクチャに梳かれた日には
首がチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチク・・・・・・・
もう買い物どころじゃなくなる。なので今日は美容室を最後に回し、
髪を切った後はすぐにバスに乗り栗頭を晒しながら家に帰る。

そして家で速攻頭を洗って自分で梳きバサミで梳く。笑
このパターンで何年もやっております。。。ハァ

さて、今日買ったDVDの1つ。

     ''V for Vendetta'' (邦題同)



あらすじ:舞台は未来?のイギリス。「人々の安全を保障するためには我々が必要だ」と唱えるファシズム党による独裁体制下のイギリスで、人々は生活に様々なリミットを強いられる。カーヒュ(curfew: 夜間外出禁止令)、政府批判の禁止など、あらゆる面で生活を制限される。テレビを始めとしたメディアは全て政府に操作され、テロリスト、同性愛者などの社会に害をきたすと判断された者は政府の権限で(極秘で)拘留される。その裏では人体実験が行われ、政府は意図的に感染症を社会に引き起こし、それを治す薬を国民に提供することによって、国民が政府を支持せざるをえなくしていた。政府のルールに従っていれば国民に全く害は無いので、国民な何の疑問も持たずに生活している。そこで、人体実験を生き延びたVが、親兄弟を政府によって殺されたイヴィと共に革命を起こさんと立ち上がる。

まさにヒトラードイツの状況を
現代のイギリスに置き換えた設定で、
物凄く良い映画。日本でも上映されたはず。

現代のWar on Terrorが行き過ぎた時、
その行き着く1つの可能性がファシズム
その危険性を鋭く指摘する事によって、
未来にこれが起こる事を防ぐという意味で、
この映画は只のアクション映画にとどまらず、
とても教育的な意味も持っている、と思う。

説明します。政治が深く絡んでくる。

    自由>安全 or   自由<安全
(Freedom>Secirity  or   Freedom<Security)

何か思いつきますか?
「自由」というのは、個人の行動が制限されない自由。
好きな時に好きな事が出来て、好きな事を考えて表現できる自由。
「安全」というのは、個人の命が危険にさらされない、と言う事。
国内犯罪の抑制、それから外敵からの保護(国際テロリストなど)。
意識しなければ何の疑問も無く両立しそうな2つの概念だけど、
9・11テロの後、そう行かない事が顕著になってきた。

''Security of the American People''
「アメリカの人々の安全」

ブッシュはいつでもこう言う。
どうしてこう言うのか。イラク戦争を正当化するため、
9・11後の様々な社会的制約の妥当性を示すため、
アメリカが行ってきた様々な攻撃的手段を正当化するためだ。

アブグレイブ刑務所での囚人への虐待、
アメリカ入国する際の人種プロファイリングの義務付け、
CIAによるテロリスト容疑者の極秘拘留、
ニューヨーク市内での監視カメラ体制の強化、
・・・

すべてアメリカ人の安全の名の下に行われている事

人々は常に政府にチェックされているし、
何の罪も無い人の自由が、
危険性があると判断されたために一方的に奪われる。
※ここで注意しておきたい事は、
テロリスト容疑がかかった人間がテロリストだと
100%言い切れる事は決して無いという事。
全く身に覚えの無い人がいきなり刑務所送りになる。
以前書いたマヘル・アラーの記事を参照。

9・11によって人々の安全に対する危機感が高まり、
政府は「人々の安全を保障する」という名目で
人々の自由を制限する権限を得た

人々はそれを支持する。死ぬのが怖いから。

自由<安全 の割合がどんどん高くなっている。

これが行き過ぎればどうなるか。
V for Vendetta の様になる。
恐怖は人をコントロールする最適の道具
(参考:
Macheavelli)だから、
「生活の安全」のもとに、政府があえて危険を作り出し、
市民をコントロールする事も可能。

人の心ってのは意外と脆いもので、
こんな想像しがたい事でもあっさり起きてしまう。
2次大戦でのファシスト党、ヒトラーの台頭は、
ヒトラーが、ユダヤ人、同性愛者などの
社会的マイノリティを悪の根源と理由付ける事によって、
当時第1次大戦の敗北と世界恐慌によって
生活できなくなった労働者階級の支持を集めたことが原因。

人々の安全への執着は、
600万人のユダヤ人を虐殺した
Naziを支持してしまうほど強い

安全の為なら自由が制限されてもいい、
他人がどうなってもいい、そうなってしまう。

こうなる事は本能的に自然かもしれない。
でも、本能的だからこそ
自分が気づかない内にとんでもない
過ちを犯してしまう可能性がある


当時のドイツ中産労働階級にいたら、
みんな間違いなくNaziを支持していた

そうなってからでは遅い。
その危険性を見事に形にしたのがV for Vendetta。
「安全保障」に裏打ちされたアメリカの強硬政策は、
新たなファシズム到来の危険性をはらんでいる。
そしてその国にリードされている世界各国も、
その危険性には十分注意しなければならない。

国民1人1人がそれを考えるべきで、
政府がそれをコントロールするべきではない。

''People should not be afraid of the government.
 The Government should be afraid of people
.''

「人々が政府を恐れるのではなく、
            政府が人々を恐れるべきである」
                      
                      
-V for Vendetta.


V for Vendettaは、エンターテイメントとして見ても面白いし、
政治的なメッセージもとてもよく組み込まれていてすごくいい。
ぜひ時間があったら見て下さい。

今日はムール貝のパスタ~^^
激ウマ♪

いや、久々。
今週も大変だった。
水曜日の中間テストは1時間半書きっぱなしだったし、
金曜提出のエッセイは金曜に朝一でプリントアウト。
まだ紙がホヤホヤのまま提出しました。出来は良し。
冷戦中と冷戦後の国際システムの変化とその安定性について。
冷戦ってのは今でもかなりホットトピックなので
あらゆる意見が飛び交っていて、
適切な研究結果を見つけるのが大変だった。
次のエッセイも冷戦からの変革について書こうかな。

じゃあね、今日は友達の韓国人から聞いた興味深い北朝鮮との関係の話。

ここでまず言っておきたいのは、彼は韓国の大学で修士を持っている事。
大学院卒って事ね。博士号とる前。専門は宗教学、神学。
韓国はキリスト教多いし。だからある程度の知識人。
あともう1つ、この会話はお互いの信条とかからくるもので、
まったく学術的根拠は無いので。
ただ、その一人間として朝鮮をどう感じてるか、
って事をある側面から紹介しよう、って思惑です。

この前、彼と話をしてて聞いた事。
まずね、彼が言うには「韓国人はあまり北朝鮮の事を嫌ってない」
かつての同胞、って事もあるだろうけど、それよりも、
国としての意思とアイデンティティ、それが大きいんだって彼は言う。

韓国って、朝鮮戦争以後は戦後の日本みたいな状態で、
アメリカ追従型の政策をとってきた。
でも、話を聞いてる限り、韓国の場合は
そのフラストレーションが日本の比じゃない。
彼によると、大統領は当選するまでは
「韓国の意思と強い立場」みたいに言うらしいんだけど、
当選したとたんにコロコロと公約を変えて破る
それは、韓国の大統領への権力の集中が原因だろうけど、
それはいつもプロアメリカンの方向に進むらしい。
アメリカが何か言えばそれをする、いつも追従。
それに加えて意味の無い国民皆兵制度。
(高校卒業したら2年間軍隊に入る義務が韓国にはあります。)


                                                                         
(朝鮮日報)

朝鮮日報、韓国で一番大きな新聞だけど、
この新聞はどちらかというと日本寄りなんだと。
靖国問題とか大きな事件の時は
日本を激しく非難もするけど、
ほとんどの場合は日本の事を非難しないらしい。
意外だった、正直。
これを親日新聞、ととらえる人もいるらしいけど、
韓国ナンバーワンシェアの新聞、
と言う事実もあり、そこまで大きな批判は無い。
もっとラディカルな反日新聞は沢山あるらしい。

そして彼が言うのは、韓国人って一体なんだ?って事。
カナダに来て思うのはさ、中国人と日本人って
明らかに扱いが違うんだけど、
韓国、って聞いた時にどこ?って言う人が多い
最近は朝鮮問題が活発化したから大抵、
「北朝鮮の隣り」って覚えてる人もいるけど、
実際にどんな国かなんて知らない。

中国人って聞くと、やっぱり共産主義へのビビリと偏見からか、
一歩距離を置いてる感じ。実際中国人はいつも固まってて
近寄りがたい雰囲気を出してる。話してみるといい人多いけどね。
日本人、って聞くとみんな知ってる。やっぱり経済大国だし。
しかもかなりフレンドリーにしてくれる。民主主義だから?
でも韓国はそうじゃない。英語だと、韓国と朝鮮の区別って、

South Korea(南のコリア)  
North Korea(北のコリア)

でしかないのね。だから国として、「コリアン半島の辺り」って
捉える人がホントに多い。政治学やってる人でも、
「コリア」としてしか言わずに、韓国朝鮮の区別をつけずに
話す人も多い。
朝鮮と韓国一緒にしちゃったら変だよね、明らかに。

こういう点もあって、
韓国人ってのはアイデンティティが無いんだ、
と彼は言う。
国政の独立性の欠如、
メディアの中立性の無さ、
(それによって反日メディア、親日メディア、の二極に捉えられる)
そして個人としてのアジアの中でのアイデンティティの弱さ

これらが韓国人のアイデンティティを弱めてる。

それに比べて北朝鮮。どうだろう。
冷戦も終わって、ソビエト連邦は潰れて、
東ヨーロッパもみんな資本主義化して、
ユーゴスラビアも解体して、ドイツも併合して、
ベトナムももはや完全な社会主義とは言えない。
世界の同胞が消え行く激動の時代の中、
あえて社会主義を貫く国政の強さ、
制裁されても泣き寝入りしない意思。

どれも韓国には無いものだと。
それは社会主義だから、ってせいもあるし、
韓国が社会主義になればいい、なんて一言も言ってないけど、
少なくとも、北朝鮮は、「North Korea」としての
世界的認識をずっと保っている。


                                        retrieved from The Globe and Mail.

カナダの新聞の一面にも載る。笑
この後も何回か一面に載った。
韓国の事が一面になる事はまずない。
日本でさえ、去年、紀宮様が結婚して
一般人になる時に一面になったし、
安部さんだって一面の記事になる。
今日は麻生さんがライス国務長官と
一緒に写真付きで紹介された。

ところが韓国といえば、
国連事務総長に韓国人がなるにもかかわらず
一面には記事1つでなかった
。後ろの方に少し。
韓国。経済状況だって決して悪くないのに、
OECDにも加盟しているのに、
(GDP成長率4~6%コンスタント)、
世界の注目を集めるには程遠い。

だから、韓国人は、ある意味で北朝鮮に羨みを持ってるみたい。
彼らは個人レベルでもアイデンティティがあるし、
国としても存在感は抜群だ。
アメリカの要望には応えなきゃいけない、
でも、北朝鮮自体を嫌いなわけじゃない。
むしろ北朝鮮の持つ存在感がうらやましい。
そういうアンビバレンスが韓国にはある。



らしいです。韓国も複雑な事情がある。
市民と政治のギャップが大きすぎる。
ちなみに、彼は「全州」という、ソウルからちょっと
下に行った所出身で、地域格差と地域によっての
政治支持基盤がかなり違う
と言われる韓国の中でも、
反ノムヒョン域に属する。だから否定的なのかもしれないけど、
実際にいくつかの根拠があるから、すごく興味深かった。

日本では、韓国といえば反日、反日、
ってイメージが強い人も多いと思う。
それはメディアもせいでもあるし、
自分たちの勉強不足のせいでもある。

俺は実際にいろんな所で韓国人と話をしてきたけど、
そんな反日の人なんてそうそういない
大抵、俺は韓国人には自分から
あえて政治の話を振るんだけど、
個人レベルで最初から偏見無しに話をすれば、
最初は相手も戸惑うけどすぐに打ち解けて話してくれる。

日本人が韓国人に
       政治の話振るなんてめずらしいね
。」

ってニューヨークで会った韓国人の人は
最初は戸惑ったけど、
それからお互い純粋に話が進んだ。

国としてはどうしても国益とか、
汚い政治が絡んでくるからお互い敵意を持ちがちだけど、
心を開いてする個人レベルの会話では
それがたとえ政治の話であれ、
敵意なんて全く生まれない。


彼らだって彼らの悩みがあるからね。
そして彼らも政治に関心があると言う事。
だから政治の話でもトゲトゲしくならない。
そういえば、外国人と政治の話をすると
結構みんな関心があるな。

こうやって個人レベルで意思疎通が出来れば
全く問題ないと思うんだよね。俺は韓国好きだし。
朝鮮は嫌だけどな、とりあえず。

こういう経験ってホント貴重だな、と思います。

今回は韓国人の心境を北朝鮮問題をきっかけに考えてみました^^

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誕生日:
1985/05/13
趣味:
ドラム・筋トレ・読書・旅行・絵描き・マグカップ収集 etc...
自己紹介:
英語偏差値30の高校時代を経て、カナダ東海岸、St.Thomas Universityに留学。政治科学と人権学を専攻。専門はアフリカ人権問題とドイツ政党政治。2009年4月付けで、某財閥系総合商社へ入社。

先進国に生を受けたからには世界を相手に何か出来る事が、すべき事があるんじゃないか。「『日本人として』、世界という舞台で闘い、途上国の人々の未来を創る」という夢に向かって邁進中。ビジネスを通した途上国貢献の道を模索中。

''Watch your thoughts; they become words.
Watch your words: they become actions.
Watch your actions: they become habits.
Watch your habits; they become character.

Watch your character; for it becomes your destiny.''

※メール→imayu_canada[at]yahoo.co.jp(ブログ用)
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